大丈夫の魔法

 2021年2月1日号
リライフアカデミー講師・公認心理師 花形先生


 
こんにちは。カウンセラーの花形です。

皆さんにとって大切な「大丈夫」の声かけ。
不安な時、凹んだ時、元気が出ない時。
「大丈夫」って声をかけて、ホッと心が温まる瞬間。
何物にも代えがたい大切な自分を守る力がみなぎる。
でもそんな「大丈夫」が響かない時。
皆さんはどうしてますか?
 
今日はそんな時に響いた私のエピソードを紹介させていただきます。

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今から50年近く前の、私が小学3年生の頃のお話。

5歳で遭った事故の影響で、2年生までは学校から帰ると毎日マッサージのリハビリを受けていたため友だちと遊ぶことができなかった私。
3年生になるとそこからやっと解放され、私の毎日に少しずつ彩りが戻ってきた。
特に半日授業の土曜日の午後。数人の友だちで行く、当時オープンしたばかりの量り売りのキャンディショップからの公園コースは、今でも思い出すたびに私の中の子どもがワクワク踊りだす。

お小遣いで買える量のキャンディの小さな袋を握りしめ、私たちはいつも公園のジャングルジムの天辺に登る。でも私の足はまだ、みんなと同じくらい素早く登るには充分ではなかった。
だからいつも怖さ半分嬉しさ半分。がんばってたどり着いた天辺では買ったキャンディの交換こが待っているから。

その日私は友だちとあんず飴とソーダキャンディの交換こをした。ちょっと離れた友だちの手のひらにあんず飴を渡そうとしたその時、うまく足が延ばせず私の手からあんず飴は転げ落ちてしまった。飴が落ちてしまったこともショックだったけど、優しい友だちの顔がほんの一瞬、きっと0.2秒くらい、曇ったことがもっともっとショックだった。

すると一人の男の子K君がスルスルスル~とジャングルジムから降りていき、飴を拾い上げるとTシャツの裾でサッサッと払い、「大丈夫、こうすれば食える!」と満面の笑みを浮かべて言ったんだ。

君はいつも事あるごとに「大丈夫」って笑ってくれたね。
君は知っていたかな。
君が何気なく言ってくれた『大丈夫』の魔法が、それからずっと、めげそうになる私に勇気と自信を与えてくれていたこと。

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私にとってK君はまさに、「優しい先生」の偶像、イメージです。
いつも自分を大切に守って声かけをしていても、時折顔を出す「冷たい先生」は、ヘマをしでかした私にほんの一瞬、顔を曇らす。
気づかないでいるといつのまにか「大丈夫」が響かないまま流れていってしまう。

だからそんな時、思い出の中の優しい人や大切な誰か、身近にいる憧れの人でもいい。
皆さんにとって一番の「優しい先生」をしっかりイメージしながら笑顔で自分に言ってあげましょう。
「大丈夫、何てことないよ、大丈夫」


 公認心理師 花形
 

 
 
ご感想ありがとうございます。以下にご紹介します。
*頂いた感想全てを掲載できないことをご了承ください。
 

 
2月のスタートをホッとするお話からできたのはとても幸せです。いつも変わらず自分を愛してくれる大人の自分。その存在が自分を蘇生させ,安心させることに気づけたことは幸せです。
病気になったこと,オボクリニックを探してくれた妻がいたこと,於保先生,真理子先生と出会い,リライフで学んだだことが全て生きています。
自分を愛せることができ,家族を本当に愛せるらようになりました。そして友人を愛せるようになりました。
大丈夫は魔法の言葉ですね。
花形先生ありがとうございました。
 


 
映画になりそうな素敵なお話しですね。情景が思い浮かび、温かい気持ちになりました!私のイメージする「優しい先生」は?と、考えてみたら、やっぱり真理子先生の笑顔が浮かびました。カウンセリングの時、セミナーの時、「絶対に大丈夫よ!」と何度もメッセージを頂きました!
今は、大丈夫じゃない時も、「きっと大丈夫!」と思える安心感があります。
ありがとうございます。
 


 
こんにちは。いつも楽しみにしています!
[大丈夫の魔法!] 私もタイムスリップし、ジャングルジムに一緒に登っている疑似体験しているようでした。
大丈夫!の、一言がどれだけホッとさせてくれるのか… 同じような経験をしたことのある人にとって、このお話は読むことだけでも癒しになったと思います!いつも安心する言葉、温かい言葉を自分にかけてあげたい。と、再確認しました。
また、楽しみにしています🤗
 


 
おはようございます!
いつも楽しく、時に涙しながら拝読しております。
毎回届くのが嬉しいです。
 
初めて感想をお送りします、他の患者さんも読まれるかも知れない、という点も踏まえて書きました。
もし良かったら使ってください。
使われなかったとしても、どなたかには読んでいただけたことを喜び、送った自分(書いたものの、送るのに2日かかりました)を褒め称えて過ごします^_^
 
一回の送信では入りきらないので、複数回に分けて送らせていただきます。
 
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今回の花形先生の記事を読んで、「優しい先生」として浮かんだのは夫です。
 
私はリライフを2回、合計約1年半程度経験しました。2回目のリライフから離れて以降に知り合い、結婚した夫は、まさに「これくらい大丈夫だよ」「なんとかなるっしょ」と良くいう人です。記事を読んで、改めて、「夫なら何て言うだろう」「この出来事をどういう風に捉えるだろう」という視点を取り入れていこう、と思いました。
 
優しくて穏やかで自然体で、オボクリニックで学んできたことをナチュラルに体現しているような夫の自慢をし出したらキリがありません。しかし、一番自慢すべきは、もしかしたら、そういう夫を引き寄せた自分なのかも知れません。
 
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私は、2回目のリライフに通っている最中に「無限の可能性を持った、素晴らしい輝く泉のようなあみちゃん(子どもの自分)」と出逢い、繋がりました。それは半身浴している時の出来事で、週刊活動表に絵と文字を使ってその時の体験を記録しています。すごく豊かな、初めての感覚でした。
 
しかしその後、ずっとその感覚でいられるというわけではなく、やり過ぎたり疲れたり、暗闇に呑み込まれたり動けなくなったりすることもあったと思います。それでも、そのホッとして豊かな感覚に戻る術も少しずつわかるようになり、その感覚でいる時間が徐々に増えていったように思います。
 
何が言いたいのかというと、オボクリニックでのご指導を諦めずに実践し続け、そういう変化を自分にもたらしたからこそ、今の穏やかな夫と出逢えたのではないか、と思っています。
 
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オボクリニックに通うようになってからは、通う前とは苦しみの質が変わったのだと思います。通う前はシンプルに症状からくる苦しみ、そして「何をどうすれば治るのかわからない」という治療法について手探り状態の苦しみがあったと思います。通い出してからは、「やり方(治療法)は教えてもらった。しかし、言われたことをやってもやっても思うような結果が出ない/同じことを繰り返している/言われたことが言われた通りに出来ない/言われていることが良くわからない」等という、「今までの生き方を変えようと挑戦しているからこそ」の苦しみになったと思います。
 
考えてみれば長い間、自分を大事にせず、病気にさせるような生き方を続けてきたのですから、それを一朝一夕に変える方が無理があったと思いますし、今も私の挑戦の旅は続いています。
 
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一つ言えるのは、その「自分を大事にする生き方をすると決め、そこに挑戦している」ということだけで、まず、少なくとも、自分を大事にしようとしている。今まで「自分を大事にするとは何か。どうしたら大事にできるのか」ということを教えてくれる人が周りにいなかったのだから、わからなくて、できなくて、当たり前。その自分を責めなくてもいいのかな、むしろ挑戦し続けていることを褒め称えるべきなのかな、と思います。そして、なかなか思うように出来なかったとしても、「大事にしようとする」積み重ねがあったからこそ、あの日、お風呂で「どこまでも豊かなあみちゃん」に到達したと、私は思っています。
 
おそらく、オボクリニックを訪れる患者さんは、真面目で、根性があって、気合の入った人たちばかりなのだと思います。どうか安心して、オボクリニックで学ぶことを実践して頂きたいです。
 
ここまで読んでくださり有難うございます!
常に進化を続け、ここまで私を育ててくださったオボクリニックが大好きです。
今後とも何卒宜しくお願いいたします。