役に立つってなんだろう

2021年8月30日号
リライフアカデミー講師・公認心理師 藤田先生


 
皆さんこんにちは。オボクリニックカウンセラーの藤田です。8月も終わりが近づいて来ましたが、まだまだ暑い日が続きますね。
 
さて、今回のテーマは「役に立つということ」。
 
少し前に、メンタリストDaiGoさんの生活保護受給者・ホームレスの方への差別発言が話題になりましたね。誰かを批判しても仕方ないのでしませんが、この問題で改めて感じたことがあります。それは、
 
「役に立つのは良いこと」の怖さ、です。
 
役に立つのは良いこと。あまりに当たり前で、疑うことなく受け入れて来た価値観だと思いますが、その根底には「役に立たないのはいけないこと」「役に立たないものに価値はない」といったニュアンスが含まれているように思います。これが他人に向けば、どこか相手を低くみるようになりますし、自分に向けば、役に立たねばと心が重くなったり、うまくできない自分を責めることになり兼ねません。皆さん、どうでしょうか。極端に他者へ向いた今回のDaiGoさんほどではないにしても、心当たりのある方も多いと思います。
 
この怖さに飲み込まれない為に、2つのことが重要だと思います。

ひとつは、多様な視点を持つことです。成果を上げたりみんなをまとめたり、どうしても目立つことや分かりやすいことが評価されやすいですが、「役に立つ」というのはそればかりではありません。いるだけで場を和ませてくれる人柄も、疑問・質問をたくさんすることも、一見分かりづらいですが誰かの役には立っているもの。役立つにはどうしたら良いかではなく、自分は、〇〇さんはどんな時に役に立っているかなぁ、と役に立っている前提で考えて見てください。
 
もうひとつは、自分の幸せに役立つことです。「役に立つ」には、身近な他人であったり、自分のいる集団であったり、広く社会であったりと、その対象が自分ではない誰かに想定されますが、それよりも大事なのは、自分の幸せに役立つ自分であることです。そのやり方は、このメルマガを読まれている皆さんならご存知ですよね。オボクリニックの基本理念でもある、自分関係です。世界中の誰よりもあなたと共に歩み続けてくれるのは、他でもないあなた自身。だからこそ、他のだれかにする以上に、自分の幸せを願い、役立つ人であって欲しいと思います。
 
やたらと「役に立つ」が羅列された読みづらい文章だったと思いますが、最後まで読んでくださりありがとうございます。私自身、ここまで「役に立つ」を書いたのは初めてですが、この記事が読んで下さった誰かの役に立てば幸いです。


公認心理師 藤田

 


 

 
ご感想ありがとうございます。以下にご紹介します。
*頂いた感想全てを掲載できないことをご了承ください。
 

 
自分が幸せであれば、私は自分のためにちゃんと役に立ってるのですね。
すごく気持ちが楽になりました!
 


 
 子どもがお手伝いをしてくれた時、「役に立った?」と聞いてくる時があるので、文章を読んでいてハッとしました。知らず知らずのうちに、子どもに役に立つ=いい事=役に立たねばならない みたいな価値観を植えつけているのかなぁと、今後の関わりを見直すきっかけになったと思います。また自分自身、自分関係をよくしている途中で少しずつ周りに気をつかうのが以前よりはなくなっていると実感しますが、職場では無意識に「役に立つ自分であらねば」と反射的に動く事が多いなぁと思いました。
自分関係を見直すって、いろんな言葉や場面が切り口となるのですね。奥深いなぁ、、と思いました。ありがとうございました!!
 


 
子どもがお手伝いをしてくれた時、「役に立った?」と聞いてくる時があるので、文章を読んでいてハッとしました。知らず知らずのうちに、子どもに役に立つ=いい事=役に立たねばならない みたいな価値観を植えつけているのかなぁと、今後の関わりを見直すきっかけになったと思います。また自分自身、自分関係をよくしている途中で少しずつ周りに気をつかうのが以前よりはなくなっていると実感しますが、職場では無意識に「役に立つ自分であらねば」と反射的に動く事が多いなぁと思いました。
自分関係を見直すって、いろんな言葉や場面が切り口となるのですね。奥深いなぁ、、と思いました。ありがとうございました!!
 


 
8月30日、藤田先生の感想です。
私の人生は、誰かの為だったり、何かの為の人生ではなく、自分自身の為の人生なんだと思い、もっともっと自分を大事に考えて良いんだよと、読み終えて思いました。
また、自分自身を大事に出来ない人が、他人を大事にすることは出来ないと、オボ先生がおっしゃっていたのを思い出しました。
自分の人生の主人公は、私自身。常に自分の中のあっこちゃんに目を向けて、疲れてないか、淋しくなっていないか、無理していないかと、優しい目を向けることを習慣にしていくことが大事と思いました。ありがとうございます。
 


 
藤田先生、「役に立つ」配信を有難うございます!最近、「可愛い可愛い、大切な自分が、いかに幸せに生きられるように日々を送るか」をテーマとしているので、今の私にタイムリーな記事でした。自分の幸せの役に立つには、「自分をいかに理解するか」が肝心なのかなと思っております。どういう時に嬉しくて、どういう時に悲しくて、何をしてあげたら癒されて、どんな言葉をかけてあげれば元気になるのか。大好きな自分が「一番頼りにしていて、一番大好きな相手」に私を挙げてくれるよう、生きている間の一瞬一瞬を、自分と一心同体で味わっていきたいです。