今世界で注目の心理技術【セルフコンパッション】とは?
 

 

2021年10月25日号
 
NZの心理療法家 白井聖子先生


 

 
オボクリニックの読者の皆さま、はじめまして♪
わたしは、「世界のどこにいても、誰といても、自分らしく」をモットーに活動する、ニュージーランドの心理療法家、白井聖子と申します。
 
 
セルフ・コンパッション【自分への慈愛・思いやり】を育てることを専門に、カウンセリングや講座をしています。
 
心理療法の訓練中、於保先生ご夫妻とのご縁があり、とても大切なことを教えていただきました。それは、今でもわたしの指針になっています。
 
今、世界の心理療法の根底には、「セルフコンパッション」があります。実践的にいえば、セルフコンパッションは、「どんな自分も受け入れる」心理技術です。
 
これが、まさに於保先生が何十年も前から提唱されている(自分関係)のことなんですね!
 
(自分関係)とは、於保先生が、心の悩みや病の根本治療にすえた概念です。建前・理性の自分を「大人の自分」、本音・感情の自分を「子どもの自分」とし、この自分関係が良いと本質的な癒しが起こる、という考えです。
 
わたしから見て日本の心理学・心理療法は20年くらい遅れている感がありますが、 (自分関係)のアプローチが、どれほど先見性があるのか、強く実感しています。
 
わたしはこれまで、50か国以上の方々をサポートしてきました。セルフコンパッションの実践は、どんな悩み、どんな文化、どんなビリーフの方でも、人生を根こそぎシフトチェンジするんです。
 
わたしは心理療法の訓練を受ける前も、自分と向き合い、心を磨いてきたつもりでした。でも訓練を通して経験したことは、わたしの人生を根底から揺さぶりました。「こんな深い心の世界があったのか!」と、自分の生き方や世界観が、何十倍も、ぐんと深く豊かになったんです。
 
Auckland University of Technologyの大学院で、6年かけてセルフコンパッションを深く学び、実践。
 
それは、「自分である」とはどういうことなのかを探求する、未知の大航海でした。
 
驚いたのは、自分の中に、「こんなに押し殺していた感情があったのか!」ということ。最も衝撃だったのは、「ありのままの自分を知られるのが怖い」という真実でした。
 
わたしは日本では、周りに配慮しつつも言いたいことは言う、快活な女子でした。それがNZでは、自分の能力のなさが絶対バレないよう、いつも内心不安でした。
 
自分を思うように伝えられない辛さ、人が言っていることが完全に分からない恥の意識は、いつしか劣等感になっていきました。
 
表面では笑っていても、「人と違う」ことが嫌でしょうがなかった。
 
「この国でわたしって何なの?」
 
自分がどんどん縮こまっていくようでした。
 
セルフコンパッションを実践する前までは、この心の痛みに気づかないふりをしていたと思います。実際の生活では楽しいこともたくさんあるので、痛みをごまかして生きていたんですね。
 
セルフコンパッションをやって一番学んだことは、「本来の自分を生きる」大切さ。自分の本心を小さくすることは、自分を粗末に扱っているのと同じ。自分を粗末にして、どんなに頑張っても、うまくいかないんですね。
 
それに気づいてからは、「こうあるべき」という理想の姿に従うのをやめて、自分の本心、自分にとって本気で大切なことを、徹底的に掘り下げていきました。
 
このプロセスで、わたしはNZに来てから自分に自信がなかったのが、生まれて初めて、「この自分で嬉しい!」と、喜びから生きる自分へ、生まれ変わったのです。
 
「どんな自分も受け入れる」と決めてから、人間関係も、人生も、驚くほど好転し始めました。自分自身の大変化に、心から感動しました。
 
あなたは、自分自身を生きていますか?

 
 
NZの心理療法家Seiko Shirai

 

 
 
ご感想ありがとうございます。以下にご紹介します。
*頂いた感想全てを掲載できないことをご了承ください。
 

 
良かったですね✨
私も毎日が生まれ変わりの日々の中、「自分が最高❤️」とツイートしながら生活を送っています🍀(ムカついてる自分も最高❤️)(幸せな自分も最高❤️)ってWalla Walla'`,、('∀`) '`,、
 


 
新しいお話が聞けてとても勉強になりました。
 


 
ニュージーランドは憧れの国です。
私はこのメルマガを今年の春頃から購読しています。白井先生のお話もとても良かったです。また、お願いします。
 


 
真理子先生の「本当の癒やしというのは、子どもの自分が、おてんば娘、わんぱく坊主になることなのよ。」そして、「だだをこねる!」とありました。
私の母親は、勝ち気な母親だったので、小さい時から、失敗したら、すぐ「ほら、気をつけないから、そうなるのよ」とか、「甘く見てるから。」とか言われ、常に緊張して、心を許すことが、出来ずに大きくなって来ました。ので、「おてんば娘」になろうものなら、叱られっぱなしだったと思います。
最近、このメールマガジンを毎週読んできて思っているのは、おぼ先生が、自分のことを大好きと思っていくと、永遠の自分との対面、永遠の法との出会いが出来ると、言って頂いたことがありましたが、本当に人生は、自分探しと思い、だだをこねて、本来の自分に出会いたいと思います。