
あなたが辛いのに我慢したことは何ですか?
あなたが1番辛いのに我慢したことはなんですか?
あなたが1番寂しいのに我慢した事はなんですか?
と患者さんにお聞きすると、しばしば小さな頃の父親や母親との間に起きたエピソードを話してくださいます。
そう私に聞かれて、今まで何十年も忘れていたこと(例えば母親から毎日毎日愚痴を浴びせかけられて、じっと我慢して聞いていたときのことや、5歳の時、大好きな父親が急に具合が悪くなり、入院して3日目に急死し、1人で泣きじゃくっていたのに、誰も受け止めてくれず、一人ぼっちの孤独を命のそこから感じたときの寂しかったことなど)を、初めて気がついたように思い出されます。
そして、嫌な事は嫌だったけれど、そこまで辛くはなかった。と、感想を述べられます。
そこで、子どもの自分と見立てたぬいぐるみをぎゅっと抱きしめて、その時どんな感じだったか、子どもの自分に聞いてみて、その時感じた感覚を思い出してみましょうと話をします。
すると、例えば、母親から愚痴を聞かされた時は、お腹の部分に黒い塊があるような辛さで、それがどんどんどんどんきつく固まっていくような感じです。父親が亡くなった時は周りに誰もいなくて、1人で病院の部屋にうずくまっている自分が見えますなどと答えられます。
それが、その時の子どもの自分が実感していたことですよと、話をし、その子どもの自分の苦しい感情を、じーっと感じて、声をかけてあげましょう。と、共感の練習をします。
〜ちゃん。あの時、お腹の中が黒い塊のように、苦しくて苦しすぎて、それがどんどん苦しくなって、じっとそれを我慢していたね〜。こんなに苦しかったんだね。こんなに苦しい思いを〜ちゃんは、あの時からずっと今まで我慢しながら生きてきたんだね〜。こんなに苦しかったことを気がつかなくてごめんね〜。こんなに苦しいのよくわかるよ。よ〜くわかる。この苦しみが全部癒されるまで、じーっとそばにいて受け止めてあげるよ。
と、子どもの自分に声をかけ、向き合った途端、おいおい、おいおい、号泣されるのです。
そして、こんなにそのことが苦しかったなど、今まで1度も思ったこともなかった。これだけ我慢させていたんですねと、しみじみ実感されます。
そこで私は、今、周りに起こっている辛いこと、苦しい事は、すべてこれだけの辛さを子どもの自分に我慢させていたことが原因ですよ。
これを癒してあげるだけで、実は周りの辛いことや苦しい事は全て解決するのですよ。と話をします。
これが自分関係を良くする根本の自分へのアプローチです。
4月のオンラインセミナーでは、香峰子先生がこのことをより深くわかりやすくお話しします。
ご自分で、生命の1番奥に苦しみを抱えている子どもの自分にアプローチしながら、4月のオンラインセミナーも楽しみにお待ちください。