以前、私は、ある進路の過程において、絶対に必要な試験で最悪のミスをしてしまったことがあります。

なんと、最後のページがあることを知らずに、1ページまるまる白紙で出してしまったのです。

試験終了10秒前にそれに気がついた私は顔面蒼白でただただ絶望しました。あまりのショックに帰り道の事は何も覚えておらず、家に帰ってすぐに両親に電話をしました。

事情を話した私に、父はこう言ってくれました。「こういうことがあるからこそ、全部うまくいくんだよ！」

それを聞いた時、嵐の中でただただ右に左に翻弄される無力な船のようだったわたしの心は一変し、この事態に向き合う勇気が湧いてきました。

まさに自分の手で舵を握ったような感覚でした。

そして、自分の中に渦巻く悲しみ、焦り、不安、絶望を感じてみました。
 
それはまさに嵐のようにゴーゴーと渦巻いていました。勇気を出してそれらを感じていると、まるでスーパーサイヤ人のように、全身から感情というエネルギーが放たれていく感覚になりました。

最後には自然と「嫌だ、嫌だ、絶対に上手く行かなきゃ嫌だ！」とだだこねをしていました。そしてスッキリして、心が軽くなったのを覚えています。
 
 
その後どうなったかというと、なんと信じられないことの連続で、わたしは望み通りの進路に進めることになったのです。それどころか、その過程で出会い助けてくれた人たちが最高の味方となり、その後の学業生活も、本当に充実した素晴らしいものになりました。

これはほんの一例に過ぎませんが、カウンセリングをしていると、人の心に湧く苦しみや虚しさや不安や怒り、厄介に思えるあらゆる感情は、実は全て、人生を最高の方向に動かしてくれるエネルギーそのものだということがはっきりと分かります。

しかも私が強調したいのは、その負のエネルギーを「頑張る力に変えることができれば」人生が好転するのではなく、その負の感情そのものが、そのまま人生を好転させてくれると言うことです。

感情はガソリンです。そのままで全てを動かしてくれるエネルギーです。
そう思うと、感じている苦しみが大きければ大きいほど、人生は大きく良い方向に動くのです。だから1番苦しんでいる人がそのエネルギーを正しく使った時、その人が1番幸せになれるんです。
 

輪ゴムの法則と言う話を聞いたことがあります。輪ゴムをマイナスの方向に引っ張ると、指を離した瞬間、つまりエネルギーが方向転換した瞬間にプラスの方向にピューンと一瞬にして飛んで行きます。しかもマイナスの方向にたくさん引っ張った人ほど、プラスの方に大きく飛ぶのです。
 

しかし、マイナスをマイナスのままで終わらせてしまっている人があまりに多いのです。苦しみを苦しみのままで終わらせてしまっている人がたくさんいます。

今回のセミナーでは、人間の持つ最も偉大な最も大きな力である転換する力について、楽しく話していきます。

皆様の参加をお待ちしています。