
父の想いを受け継いだ
無農薬自然栽培の紫蘇茶
愛知県の山々に囲まれた自然豊かな藤岡の地。
ここは、私の父にあたる、久徳重盛(愛知医科大学教授、小児科医、母原病の著者)が、大自然の中で、不登校や、家庭内の事情など、様々な理由で社会に溶け込めにくくなった青年たちのための、宿泊型の自律訓練施設を開設していた場所です。
そこでは、土に親しみ、野菜を育てる。鶏やチャボを飼育する。寮生が自主性を持って、家事などの当番を決めて寮を運営する。
まさに、自然の中で、自主、自立、自己決定、自己責任を通して人間性を育て、ここから多くの人が社会復帰を果たして行きました。
私たちは毎年、子供の夏休みになると、この藤岡に2〜3週間ほど於保家全員で遊びに行き、毎日畑仕事の手伝いをしました。小石をいっぱい取ったり、草むしりをしたり、畑の肥料のための馬糞を運んだりと大変でした。
娘の光子先生はなんと、小学校3年生頃までは、父の事を、農家の人と信じていたようで、彼女の夏休みの絵日記には、「わたしのおじいちゃんはお百姓さんです」と書いてあるほどでした。本当はお医者さんだと知った時はとてもびっくりしていました。
それほど、父は土に触れること、自然の中で患者さんや孫たちを育てることを、とても大切にしていました。
その土地が、父が亡くなって以来20年、自然のままに放置されていました。
今はマザーカレッジというクリニックを支援する法人が管理しています。
無農薬、自然栽培の野菜が見直されているこの時、今年から無農薬野菜を育てようということになりました。
そしてそこには、自生の天然の紫蘇が、次々に種を落としてみずみずしく育っていました。
そこで、この夏、家族で藤岡を訪れた際、農作業の合間にこの自然の力に育てられた紫蘇を天日干しにしてみんなで飲んでみたのです。すると、なんとも栄養たっぷりな、すっきりと風味豊かな紫蘇茶で大好評でした。
紫蘇の効用は、数知れません。漢字で「紫蘇」と書くシソの葉には、古来から、蘇らせる(よみがえらせる)効果があるとされ、うつ状態を改善する漢方にも、用いられてきました。そのほかにも、アレルギー改善・精神安定、不眠・打撲・消化改善等の効能が期待されると言われています。
今回、この藤岡の自然を彷彿とさせる香り高い紫蘇茶を、皆さまにも味わっていただこうと藤岡の紫蘇茶をお分けすることになりました。
すべて手作業で職員が作っていますので、数に限りがありますが、ご希望の皆様にお届けします。
ちなみに、紫蘇の葉のラベルの絵は私の手作りです。
オボクリニックでは販売致しませんので、ご希望の方はこちらをクリックしてください。
そして、秋の訪れとともに、無添加、無農薬のおいしい紫蘇茶を味わって、夏バテの解消にお役立ていただければとてもうれしいです。
於保真理子