チェリスト:土肥敬さんのご紹介


2023年1月30日号
 土肥 敬 様

いつも、メールマガジン、広がる世界を拝読いたしております。
生活の上でのちょっとしたヒントから、普遍的な人間が生きていく上での問題まで、多岐にわたった記事が掲載されており、本当に為になっております。ありがとうございます。

今回、私が音楽家だということで、音楽の健全な生活にあたえる影響について、書いてください!という、大きな宿題をいただきました。

私が感じることは、音楽、芸術全般の大きな使命は、人間の解放、自由の獲得だと思っています。
その意味で、芸術は、人間にとって必要不可欠なものの様に思います。

広がる世界の中によく、子どもの自分を見つける!というフレーズがでてきますが、まさしく、このことが、音楽の自由の感覚と同じものだと理解しています。

毎日の生活には、多様なストレスがあり、自分を見失う機会も多いように思われますが、その時に、自分の心の奥にある声(子どもの声)を、聞いた時に、私の場合は、自分の好きなようにやってしまおう!と思ってしまいます。
もちろん、好きにやる為には、それ相応の努力も必要ですし、信念も必要なのだと思います。

例えば、リサイタル前に必ず思うことは、こう弾いたら、どう思われるだろう?彼が聴いたら、きっと、良い演奏だとは評価しないだろう!と、言うようなことです。一般的に多くの人が求める音楽と自分がやろうと思う音楽の間にギャップがあることを感じます。しかし、最終的には、自分の思うように弾くしかない!と踏ん切りをつけてコンサートに向かいます。

このような、自分の心の小さな動きが、大袈裟に言えば人間が自由を求めてきた歴史のようにも感じます。
そう思えれば、自分の存在理由もでてきますし、胸を張って生きていける気がしています。

これからも、広がる世界の記事を拝読しながら、あー、そうそう!っておもいながら、生きていきます!

 

土肥敬

プロフィール
土肥敬(チェロ)
桐朋学園卒業。同研究科終了。東ベルリン音楽大学 及び ストックホルム王立アカデミーに 計5年間留学。ユーメオ音楽祭で受賞。東京 、京都で、毎年リサイタル主催。京都を中心に室内楽リーズ主催(現在71回)。2015年より各地で、サロンコンサートを主催。ソロ、室内楽 、アマチュアオケとの協奏曲共演など年間20回ほど(現在、コロナにより激減)のコンサート活動、および後進の指導をおこなっている。チェロを(故)上村正雄、(故)井上頼豊、J.シュヴァープ、O.カールソン各氏に師事する。アンサンブルを鈴木星彦氏に師事する。


今後の演奏活動コンサート日程 リサイタル)

<青山財団助成公演>
■4月29日17時開演 / 青山音楽記念館(京都)
■5月16日19時開演/ ルーテル市ヶ谷センター(東京)     

コンサートお申し込み
takashikarlsson@gmail.com 

 
ご感想ありがとうございます。以下にご紹介します。
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私もいつもそうそうって思いながらメールを読んでいます。
自分のこころを自由にするって意外と難しいです。でも開放して気分を楽にしたなぁって思う時、私たちは音楽を聴く側になればいいのかなって思いました。